鬼姫伝説Ⅲ



「あの、私・・・、自分で着物着れなくて・・・」

「え?着れないの?その着物、どうやって着たの?」

「これは、お母さんが・・・」




恥ずかしい。
そうだよね、この時代は着物が普通なんだもん。
着れないなんておかしいよね。





「俺が着せてあげようか?」



琉鬼さんがそう言ってくれる。
た、助かる・・・。




「お、俺が!」




それを制したのは快斗。
え、快斗が?



「快斗、着せれるの?」

「・・・う、したこと、ないけど・・・」

「じゃあ無理じゃん」



私がそう言うと、悔しそうに顔をしかめた。
そんな悔しそうにしたって、できないのに無理じゃんね。




< 27 / 140 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop