Connection
次はお魚買わない・・・・・と・・・・・


『え…?なんで?紳助様?』

紳助様は道を訪ねられてかく。
でも、私は愛おしくて切なくて心配で心配で仕方なかった人の筈なのにそんな人が目の前にいるのに隠れてしまった。


今でも気持ちが通じていたなら会いに来てくれるそう信じて。

でも、彼は私の家ともお店とも逆の方向に歩いていった。


『貴方様は私の事をもう何とも思ってないのですか?・・・・・』


この後、どうやってお魚を買いお店に戻ったのかは知らない。

ただ一つたった一つ分かることは、好きな人を目撃し声をかけられずに帰ってきてしまったこと。

追いかけることもできた筈なのに心のどこかで生きててよかった。幸せに。そんな事を思っていた。

自然消滅・・・・・今まで縛っていたものから解放された感覚に襲われた。


あの頃の彼はもういない。
そう思ったら涙が止まらなくなってしまった。
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