クローバー♧ハート - 愛する者のために -
余程、心を許し合っているんだろう。
じゃれ合う二人を見ていると、緊張が少し解けて気持ちが楽になったような気がした。
「はるさん。コイツ、俺の友人の神谷拓篤。で、この人が――」
「知ってる。“陽香さん”だろ?いつもお前が自慢してる人な」
拓篤くんがそう言うと、護くんは顔を真っ赤にしながら慌てて彼の口を塞いだ。
友達にも私のこと話してたのか。
自慢するところなんて、何もないと思うけど……何を言っていたのか、ちょっと気になる。
「さぁ、立ち話も何ですし、入ってください。親父も待ってますから」
「ありがとうございます」
そうだ、今日は拓篤くんのお父さんに相談にしに来たんだ。
危うく本来の目的を忘れるところだった。
「お邪魔します」と彼に会釈をしながら、悠の手を取り玄関を入っていく。
掃除が隅々まで行き届いた、綺麗な玄関ホール。
埃やチリなんて見当たらない。うちとは大違いだ。
それにしても綺麗過ぎて、生活感が感じられないのはどうしてなんだろう。