羽ばたけなくて
「かんぱーい!」

透き通る音を立てて

ジュースが入ったグラスを重ね合わせる。

今、私たちは美園のおじさんの別荘に来ている。

そう。

夏の初めに来た、あの別荘。

でも、今回は私たち4人の他にメンバーがいる。

「美味しい! お姉ちゃん、これ食べていい?」

輝く瞳でヨウが私に訊ねる。

そう、今回はヨウも一緒に来ている。

勿論、私の両親の許可をもらって。

美園が「せっかく仲良くなったんだし」と提案し、

大志と雅也もヨウを仲間として快く受け入れてくれた。

「うん、いいよ。いっぱい食べな。」

私の言葉を最後まで待たずして、

ヨウは目の前の料理に箸をつけ始めた。

まったくもう。

まぁ、そこがヨウの可愛いところなんだけど。

そしてヨウの他にもう1人、

“仲間”としてここに来ている人がいる。

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