恋色キャンバス~君がおしえてくれた色~
そして、夕方になると夏祭りが始まった。


また、浴衣をレンタルしてお祭りに
行くことになった。



「あっ、要君、待った」


「全然、待って無いよ」



麻の葉と赤い牡丹柄の着物を着て、
莉理華は現れた。



「どうかな、これ」


「凄く似合ってる」


「ありがとう、要君も似合ってるよ」



要は、白色の滝縞柄の浴衣を着ていた。



「本当、嬉しい、じゃあ、行こっか」


「うん」




それから、色んなお店を回った。



けど、たまに、



『えっ、あの人、義足じゃない』


『可哀想』



などと、声が聞こえてくる。




少し前までは、
とても嫌な思いをしていたと思う。

実際に、こんなことを言われると思って、
去年、浴衣を着なかった。




けど、今は、違う。


堂々と歩けている。


心に余裕が出来たこともあるけど、

今は、リリィに夢中で
あまり他の人の会話が入って来なくなった。



俺の中でリリィは、

本当に特別で大切な存在になっている。



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