恋色キャンバス~君がおしえてくれた色~
 それからは、あっという間に
五月になってしまった。



その子の名前は

峰岸 幸来(ミネギシ サラ)

と言うことがわかった。



その子はいつも話題の中心にいる
明るくて美人な女の子

僕があのとき見た子とは違うのでは
ないのかと自信をなくしていた



「おい、聞いてんのか、聖(ヒジリ)」



大きい声に凄く驚いた。



「えっ、何」


「お前、人の話し聞けよ」



今、怒っているのは、

片桐 郁磨 (カタギリ イクマ)


 僕とは、幼馴染み



「ごめん、いっくん」


「最近、ボーッとし過ぎ、いくら好きな子出来たからって気がぬけすぎ」


「えっ、なんで知ってるの!」



 ばれてたの。
全然、言ってないのになんで?
いっくん、エスパー!



「聖、バレてないって思ってたのか」


「だって、何も言ってないのに」


一言もいってないのに、どうして?


「バレバレ何だよ、ずっと峰岸さんのこと見て、気づかない方が至難の技だぞ」


「やっぱり、峰岸さんって人気なの」


「聖、好きな人は、否定しないんだな」


あっ

今、好きな人って認めたよね。

何か、恥ずかしくなってきた。



「フフッ、やっぱりか、初々しいねぇ」


完全にバカにしてる。



「でもまぁ、峰岸さんは人気あるよ

可愛いし、話しかけやすいし、困ってる人とか放っておけないタイプだから、
男女問わず人気がある、ライバルも多い
だろうな」


やっぱり、そうなんだ。


でも、あのとき泣いていたのは
本当に峰岸さんなのか知りたい。


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