阿漕荘の2人
紫子side


「君、他には女の子とデートしたことないんか?」



「しこさんと海行ったり、神戸行ったり、遊園地行ったり………」



「あれは、デートやないやろ」



「……………」





「なんで黙るん?」





「………なんで、そんなこと聞くの?」




ふてくされた練無が答える




「なんでって……」



紫子が難しい顔をしながら、唇を噛む




「わかったわかった。あんまし、難しく考えとんてえな、うん、
過去を振り返るのはやめにしましょ。

なんや、でも、新鮮よね。
れんちゃんと美術館やって、はは、笑っちゃいそうや」




「失礼なこと言うね」




「ちゃうちゃうん、そやないで。
紫子さん、ほんまは純粋に嬉しいの。
これはな、歓喜の笑顔なんやで、ふふ」



「へえ……」



「なんちって」




「どっちなの?」



練無が口を尖らせる




「まあ、えてして、
こういう平々凡々な、身近すぎて誰も気づかない関係から、
恋へと反転するなんてね、
はは、お決まりのストーリーが鬼のようにあるけどね、

けったくそ悪いけど、うまいことはまってしもうたなあ、はは」




「それって、反転じゃなくて発展でしょ

反転っていったら、前は憎しみあってる
みたいじゃん」



「あ、そやね
つい、無意識に本音を語ってしもうた」



「しこさん、ハイだね」



「そう?どへへ」



「気持ちわるいなあ、なんか」




「そういえば、うち、バス酔いするんよ」




「うそ……やめてよね、そういうのは………」
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