寵愛の姫 Ⅰ【完】




「…暁…。」


「あ?」


「…………莉茉ちゃんと俺の扱いが違くねぇか?」


「……。」



……何を言ってんだこいつ。





俺は鼻を鳴らす。





…そんなの…



「莉茉以上に大事な奴なんかいねぇだろうが。」


「………ですよね。」



がっくりと項垂れる大雅を引き連れて、車の元へと足を進めた。
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