寵愛の姫 Ⅰ【完】


「っ、暁は悪くない。」



ぼろぼろと涙が溢れる。





泣きたくなんかないのに……。



…………止まらない。






今日じゃなくても、何時かは叶くんには会ってしまっていたと思う…。




……だから……



「…私の方が悪い…。」



昨日の事をなかったことに出来ないから、震えを止められない。





弱いね、私。




……こんなにも心が弱い。
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