【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜

「わ、笑うよもちろん…！！

え…私笑ったことなかったかな？？」


「さぁ。たぶん…」


「うそぉ…！」



そんな風に思われてたなんてちょっとショックだな…。


たぶん、いつも緊張してたせいだけど。


でもそんなカチコチだったかな、私…



私が一人戸惑っていると、琉衣くんは冷静な顔してこちらを見る。


そしてボソッとこんなことを言った。



「…まぁ俺、お前に怒ってばっかだしな」


「えっ…」



その一言もまた意外すぎてびっくりだった。


だって…琉衣くん……


怒ってばかりなんて、自覚してるの？？



「いつ嫌になって泣きだすかと思ってたけど…

意外と泣かねーのな、お前」


「……う…

それはだって…」



仕事だもん…。


いや、もちろん泣きそうになったことはたくさんあるけど…



「…フッ、変な女」


「えぇっ！？」



変って…！そんな！！



…あれ……？



だけどその時私は少しだけ、見てしまった。



それは初めての……


琉衣くんの笑った顔…。