【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜

急に一口よこせ、なんて言われて驚いた。


琉衣くんが私のデザート欲しがるなんて意外で。


なんだか口をつけたら悪い気がして、一口目からさっそくあげることにした。



「あ、琉衣くんじゃあよかったら最初の一口…」


「ん?あぁ…」



するとなぜかあーん、と軽く口を開ける琉衣くん。



え……?


まさかこれは……



「えっ…と、あの…//」


「なに、くれるんじゃねぇの?」



どきん…。



うん。


これは明らかにそうだ。


”食べさせろ”ってことだよね…?



「あ、あげます…///」



思わぬ彼の要求に、ドキドキしながらミルフィーユを琉衣くんの口に運ぶ。


だけどあまりの恥ずかしさから手が震えて、落っことしちゃいそうで。


やっぱり男の子に食べさせるなんて、私にはハードルが高かった。



「…っ、なにモタモタしてんだよ」


「わっ!///」



すると琉衣くんは私の手首をガシッと掴んで。


それから自分の口へと運んだ。



…ぱくっ。


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