真実の愛のカケラ
「まずは何か言うことがあるのではないか、拓哉?」


その空気を切り裂いたのはやはり会長だった。
冷たく突き放すような言葉で。


「見合い相手には見苦しい所を見せることになってしまったが、あれが俺の本心だ。

祖父さんがどんな手を使ってこようと、俺は柚希以外の女性とは向き合えない」


拓也は恥ずかしげもなく堂々と、言葉を放つ。
会長に睨まれても全く動じてない。


「はぁ…」


会長が深い深いため息をつき、鋭い視線が私に向いた。
うわ、くる…。


「宮野さんはどうしてまだ拓也と一緒にいるんじゃ?
別れるという約束じゃったはず」


「ご、ごめんなさい、どうしても私…」


駄目だ。
何を言っても言い訳になる。
一旦は拓哉の前から姿を消すって決めたのに、こうやって戻ってきてしまった。


それは私の意思でしたことで、後悔はしてないんだけど…。
なんて言えばいいんだろう。
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