太平の世を夢見て
「此度は、遠いところよりこの様な田舎へわざわざご足労感謝申し上げます。
わたくしは、志津の国 有馬城が城主
天嶺 千月と申します。」

千月が挨拶をし終えると続いて秀吉が

「それがしは、羽柴藤吉郎秀吉。この度は急に訪ねてしまって申し訳ない。」

「いえ、お話は茶室で……用意しておりますので」

この時代、客人が来たら茶室に、招いておもてなしするのが常識だった

千月は、秀吉を茶室に通した。

「ほお、これまた立派な茶室であるな」

「お褒め預かり光栄です。この茶室は志津の国で作られたもののみを使用しています」

「ほお。  この生花は誰が?」

秀吉が飾ってあった生花に興味を示した。

「それは、私がいけさせて頂きました。」

千月が答えると、秀吉は感心したように
う〜む。  と唸りそれからこういった。

「見事であるな。とても美しい。」

「はい、殿下をご想像しまして、力強さと
上へ登りゆく様を表現しました。
気に入っていただけて幸いです。」

千月が微笑んでそう言った。

少しばかり談笑をしたあとは千月が客人である秀吉にお茶を振る舞った。

「どうぞ」

千月が進めると秀吉は、一口お茶を飲んだ

そして、しばらく目を閉じ無言でお茶の香りを楽しみ ホッ と、一息ついて目を開けた。

「実に美味な茶であった。 しかし、この様な味の茶は初めてである。いったいどんな茶葉を使っているのか聞いても?」

「これは、‘‘志津の微笑み’’と言う我が国で作りました茶葉を使っております。」

「うん。確かに柔らかく飲むと自然と笑みが溢れるな」

秀吉がにこりと笑っていった。

「ありがとうございます。」

「是非とも母と寧々にも飲ませてやりたい、この茶葉を譲って頂くことはできますかな?」

秀吉が妻と母のために茶葉を持って帰りたいと言ってきた。

「もちろんです。是非‘‘志津の微笑み’’を堪能していただきたいです」

千月は、それを承諾した。



「さて、本題にはいろうか」

秀吉が言った。

「そうですね」

千月が応えると早速秀吉は、口を開いた。

「貴国の噂はかねがね聞いている。貴国の軍事力は、計り知れぬと。その軍事力を我々のために貸してはくれぬか」
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