君とまたあの空の下で。
「ご、ごめん・・・なさい覚えてないです。」


その言葉は一瞬にして私の胸にグサッと突き刺さった。


ただただ立ち尽くしている私に蓮は、
「あ、これ帽子!!!後、なんかすいませんっす。でも名前覚えました!」


そう言いながら蓮は私に帽子を手渡して
「えっと俺らタメなんすよね?」
と聞かれたので私は小さくうなずくと
蓮は「タメなら敬語じゃなくても大丈夫だな!」と呟いた後・・・


「じゃ、俺そろそろ行かねーと!またな七瀬!」


そう言いながら蓮は砂浜を背に走って行ってしまった。


その背中をぼんやり眺めながら私はその場にしゃがみこみ静かに泣いた。



ねぇ、蓮。
ほんとに忘れちゃったの───
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