お隣さんと内緒の恋話
玲音との出来事に加えて、菜々と美耶子の事も話をした。
「 まぁ、ほっとけばいんじゃないか 」
そうだよね…
玲音は勝手に勘違いしたままでいるし、やっぱり 葵の事話したいけど…
誰かに取られたりするの 嫌。
「 なんか飲む?緑茶かリンゴ100%か 」
緑茶… しっかりあるんだ。
「 じゃあ、緑茶もらおっかな 」
葵が緑茶を入れに部屋をでて、私は改めて見回す。
葵の部屋にいるんだ、私…
ふと、目の前にあるベットに目がいき 見つめていると 妙な妄想がモワモワと頭の中に出てくる。
私、いつか葵と…
このベットで…… うっ、何を!?
いやぁ~!! 私の変態ーっ
ベットで何すんのよっ、これは寝るためのもので何をするもん… って 違ーう!!
私は頭をブンブン振って妄想を消し去ろうとしていた時、葵が部屋に戻ってきた。
「 椿、なに、どうした?」
わ… クラクラする~ 頭振りすぎたぁ
「 なんでも、ないの… 」
落ち着け私、平常心よっ ふぅ~…
私の目の前に座る葵が、私の頭に手を添えて覗き込んだ。
「 大丈夫か? 」
ううっ… や、近いし… それに なんで…
なぜ 前髪結んでんのっ!
イケメン丸見え、鼻血吹き出しちゃうじゃん!
私は 葵を直視しながら 顔に熱が集まり、カァッと燃えるようだった。
「 つ、椿!? おい、ちょっ… 鼻血っ 」
「 鼻血? ……あ、やだっ…」
私はとっさに勢いよく 天井を見上げた。
ただ、勢い余って私は そのままひっくり返ってしまった。
「 わっ… きゃっ!」
「 椿!」
う~ ドジ~ 鼻血がぁ!
うまく手を着けずひっくり返った私を心配する葵が、私を いとも簡単に姫様抱っこした。
「 葵…!!」
きゃあ~ お姫様抱っこ!
「 いいから、させろよ 」
な、ななななーっ
させろよって、何をですかっ
ふわっと下に降ろされたのは 葵のベット。
まさか、まさか、葵… 鼻血で興奮したとか?
「 葵…、その私 まだ その~」
鼻血な上に 心がまだ…
「 椿… 横になれ 」
は… はいっ!?
「 や、違っ… 葵、あのね、私っ 」
「 …バカ。勘違いすんな、鼻血でひっくり返ってる奴をどうこうなんて考える余裕もないわ 」
あ… もしかして、気づかってベットに?
運んでくれたと?
「 や、やだぁーっ!私、ごめんっ ほんと ごめんね! あははは~… 」
私は恥ずかしすぎる勘違いを隠すため、手で顔を覆った。
穴があったら入りたい!埋まりたい!
いっそ、誰か私を成敗して!
「 ほら、テッシュ。そばにいるから… 」
「 うん、ありがと 」
葵、とんでもなく恥ずかしくてたまんないけど嬉しい。
でもさ、テッシュ… そんなデカいの入らないから。