寂しいキューピッドは溺れた
3人共通のサークルの飲み会で知らされた事実。


それは喜ぶべきものであって、悲しむものではない。

ましてや恨むだなんて・・・お門違いも甚だしいわ。





わかってる。わかっている。

ーーけど・・・






「・・・苦しいっ・・・・・・」





どうしたらいいって言うのよ。


好きだったのよ。好きになっちゃってたのよ。




キューピッドしてたら、いつの間にか。




誰よりも何よりも優しくって温かい、彼に。

誰よりも何よりも真っ直ぐにあの子を見つめる、彼に。

あの子だけに恋い焦がれる、彼に。



どうしようもなく惹かれてしまったーー。






「・・・ふっ、うっ」



惹かれたその瞬間からすでに、叶わないと知っていた。

それでも恋い焦がれずにいられなかった。




「・・・っ、」




泣くな泣くな。


ここがあたししかいない、アパートのあたしの部屋だからって、泣くな。



絶対、涙をこぼすな。





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