【完】幼なじみのあいつ
「……ゴメン。俺も分かってるんだ。勝手な事言ってるって。…でも、鈴が俺の傍から居なくなる何て事想像できないし、俺から離れて欲しくないんだ」
翔ちゃんも自分自身の気持ちが良く分からないのか、空をぼんやり見ながら口にする。
そんな翔ちゃんに、亮ちゃんがため息を一つはいた。
「…お前は鈴が好きなわけではないんだろう?だったら、それを言う資格はない。…たとえ幼なじみでもな」
グッと息を飲みこんだ翔ちゃんはその後、力なくダランとうな垂れてしまった。
「………そうだよな。……ごめん、鈴。勝手なことを言って」
そして翔ちゃんは私達に目もくれず、歩いて行ってしまった。