No name fantasy
「マヒロ!遅いのだ!初めての依頼だから、速く準備するのだ!」
彼女は、初めて依頼が余程嬉しいのか、声を張り上げている。
ちなみに、初回の依頼と言ってもダンジョンの浅い層にはえる [ミズキバナイロ] という、主に食用として用いられる花を摘んでくるという、至って簡単なものだ。
「ナビィはしゃぎ過ぎて、こけないようにな。」
「分かっているのだ!」
ナビィは、元気な声で返すともとの所に帰っていく 真尋は、準備をしようと階段をおりていると...
バンッ!
という、激しい音がなった。
どうやらナビィが、転けたらしい。
「な、何やってるんですかぁああアーッ!」
先程まで、台所で調理をしていた、少女がいった。
「さっき、マヒロさんに注意された、ばかりじゃないですか!本当に何してるんですか?怪我したらどうするんですか?第一、そんなに....」
彼女は、アルテミアス・グレイ。
桃色の長髪で、
白い衣のような服を着て、
背には、白く光沢のある翼が生えている。
ご察しのとおり、彼女もまた、魔族である。
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