はちみつ色の太陽
……馬鹿だなぁ、白坂さん。犯人だって疑われたくないなら、さっさと帰れば良かったのに。
そうすれば、私にバレずに済んだのに。
心の中で溜め息と共にそんな言葉を零して、私もまた、彼女に寄り添うように腰を下ろした。
冷静になって、考えてみたら……
日下部くんが作っていたエンブレムの横に、このヘアゴムが落ちていたのもきっと、最後の最後まで、彼女がそれを壊すことを悩んでいたからなんじゃないかと思う。
普段使っている、お気に入りのヘアゴムを落としたことにも気付かずに。
今みたいにエンブレムの横にしゃがみ込んで、それを作っていた時の、子供のように無邪気な顔をしていた日下部くんのことを思い浮かべてたんじゃないかな。
そして―――結局、彼女は日下部くんが誠意を込めて作っていたものを、壊さなかった。
……壊せなかったんだ。