ポチ。
またポチか
居間を見るとデスクと壁の隙間に手を伸ばしていた。
「どうした?」
僕が声をかけてもポチは一生懸命にカードをとろうとしてる。
僕がカードをとってあげると
9~Jまでのカードが落ちていた。
ポチはスペードの9のカードの前でしっぽん二回パタパタとした。
いつもの合図だ。
写真をとってやると満足したかのようにポチはおとなしくなった。
なんだか当たり前になってきたいた。
帰るとポチがいて、ご飯は一緒に食べて、一緒に寝る。
でもたったそれだけで僕は新しい人生を歩いているように、ポチに教えられるように無くしていた感情を思い出していっていた。