願いは叶う
私は、自分の携帯電話をテーブルの上に置いて、その携帯電話をじっと見ていた。


今日こそは、あのメールが来ないで欲しいと願う気持ちと、またあのメールが来るに違いないと思う不安な気持ち。


ソファーに座ってからのたった数分の時間が、私にはやたらと長く感じられた。


そして、私が耐えきれない緊張感から、ゴクリと唾を飲み込み、息を止めたとき、私の携帯電話から着メロが流れ始めた。


私が恐る恐る携帯電話を手に取ると、いつものように着信メールが一軒。


着信時刻は、午前十一時ちょうどだった。
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