願いは叶う
武士は、もうこの場を離れたかったが、武士の体は動かなかった。


武士は、野沢恵子の名前を呼びたかったが、声が出なかった。


地面に転がる野沢恵子の生首の意志を持たない目が、武士の方を向いていた。


武士は吐き気を我慢しながら、野沢恵子を殺した女性を見た。


返り血を浴びたその女性は、まだ手に持った斧を離さなかった。
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