さよならなんて、しないよ
放課後、私は靴箱で家入優磨を待っていた。
するとイヤホンを耳にあてて歩いてきた。

「あっ!あの!!」

「…?」

家入優磨はイヤホンをはずした。

「朝の…?」

「は、はい。あの生徒手帳、落としていませんか?」
と言ってさし出す

「あ!俺のだ!ありがとう!!」
と笑っていた。

「じゃ、これで。失礼します」

といって走りだそうとすると、

「ちょっとまって!」

「ちょっと話がしたいんだけど、一緒に帰らない?」

「……は?」
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