海恋
素っぴんのあたしと、メイクしてる泰代だったら、圧倒的に泰代の方が可愛い。
でも裕くんは、泰代の方には目も暮れずに、あたしを見つめていた。
澄んだ瞳が、あたしを見つめる。
顔に火照りを感じた。
落ち着け……!
落ち着くんだ………あたし。
必死に心を落ち着かせようとしているあたしの前で、裕くんがいきなり口を開き、喋り出した。
「俺ね、ああいう子嫌いさ。
ケバい化粧して、注目浴びて…
ド派手過ぎる子は嫌さ。
でもさ、貝橋さんは違うぬよ。
こん位が丁度良いさ」
そう言い、ニンマリと笑うと、あたしの頭をポンポンと撫でた。
あ、頭撫でられちゃった……。
…って、何動揺してんのよあたし。