月夜に悪魔



「じゃあお休み皐月ちゃん」



私はいつもの部屋に戻った



お母さんは今では泣きやんで、笑っていた。いや、無理して笑っていた



「私…いなくなるのかな…?」


独り言で呟いた



気分を晴らすために制服を脱いで、シャワーを浴びることにした



今は秋…らしいので出かけてから帰ったらすごく寒かった



いつもはこの部屋の気温が一定に保たれているので、寒くも無く暑くもなかった



シャワーを浴びて、膝が痛い事に気が付いた


どこかですったらしい



そこはジン…と熱くて痛かった




「熱い……」



エメラルドグリーンの瞳


あの男の子の表情は温かかった…



でもあの瞳だけは………

とても冷たく…寒かった……



そう、まるで人間ではないような…





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