禁断のプロポーズ
「おはようございますー」
とテレビの部屋に行くと、もう朝食は出来ていた。
「わあ、綺麗っ」
と未咲は思わず、声を上げる。
鮮やかな南国風の朝食。
昨日の克己の買い物を見て期待していたが、想像以上だ。
だが、おや、と思う。
色とりどりのフルーツが盛られている横に、少し、和食も混ざっていた。
ほうれん草のおひたしだ。
それを見ていると、克己が、
「よしよし、いい子は朝からたっぷり食べな。
まだ時間あるから。
ほら、悪い子の夏目も」
と言う。
「誰が悪い子ですか」
と言う夏目に克己は、
「夕べ、部屋から居なくなってたからだよ」
と言う。
ほんっと鋭いな、この人、と思っていた。
「未咲ちゃんは、まず、おひたし食べて」
と言われ、はい、となんだかわからないまま、座って、手を合わせ、それに箸をつける。
「美味しい」
「ありがとう。
でも、感想は、それだけ?」
未咲は少し考え、
「えーっと、まろやかだとか?」
と言うと、克己は笑うように溜息をつき、
「ほんっとに君はなにも知らないんだね」
と言った。