冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~
「陛下が、側に寄り添ってほしいと思っている方は
私ではないの。
陛下は私でなくてよいと仰ったのだもの。」
そこまで言ってから、リューリははっと口をつぐんだ。
勢いにまかせて、なんということを喋ってしまったんだろう。
リューリはさっと顔をこわばらせると、イーノックを見た。
イーノックは呆然とした顔で、リューリをみている。
とても、これ以上ここで話しを続けることはできない。
「戻ります。」
リューリは一言、イーノックにそう告げると、逃げるように
書籍室を後にした。