キャラメルに恋して
それからしばらくして君と離れた。
それでも元気じゃない君に少しでも元気になって貰おうとポケットから取り出したキャラメル………。
俺の大好きなキャラメル。
奈美がよく言ってた。
「キャラメルって隼人みたいだね。髪の色も目の色も……甘い性格も」
だから俺はいつもポケットにキャラメルを入れていた。
そして今日も、キャラメルは俺のポケットの中にあった。
体温で少し溶けてしまったキャラメルを
「おいしい」
そう言って君は食べてくれた。
その時、俺と君に笑顔が戻った。