キャラメルに恋して





そんな他愛もない会話をして…

ちょっと前まで、心が壊れてしまいそうだったのに、白菜を食べながら馬鹿みたいに笑って。


隣で嬉しそうに笑っているアスちゃんを見て、鼻の奥がツーン…なんてしちゃってる。


アスちゃんの優しさに、涙腺が緩んだ。



「さぁて、まだ揃ってないみたいだけど…モノマネ大会でもしちゃいますかっ!!」


「はい、俺…山田先生のモノマネやっりまーす」

「んじゃ、あたしは…アスのマネしちゃおっかな」

「はぁ??真菜がするモノマネなんて、ろくなもんじゃない」

「失礼な!!雛ちゃん見ててよー」



大学の先生や、アスちゃんのモノマネをしてるみんなを見て…なんだか生きてる、って思った。





「ひな…??」


心配そうに私の顔を覗きこむアスちゃん、とみんな。


「雛ちゃん、どうしたの?」

みんながぼやけて見えて、あぁ…私、泣いてるんだ。


その事実に気付いたとたん、涙がぼろぼろ出てきて…


「あ、アスちゃぁぁぁん」


アスちゃんの胸に抱かれて、大きな声を出して泣いていた。


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