キャラメルに恋して


修史さんは、私の事が本気なんかじゃない……。



「修史さん。私のこと本気なんて思ってないですよね?好きでもないのにキスするなんて……、最低です」


修史さんはきっといい人なんだ。

だって、アスちゃんの友達だもん。


「そんな事しても、傷つくのは自分なんですよ」


そう、女の人を傷つけて、傷つけて、結局1番傷ついているのは修史さんなんだ。

私にはよくわからないけど、きっとそうな気がする。


私がそう言った時の修史さんの瞳は驚きでいっぱいだった。

そして、私の顔をまっすぐ見て悲しく微笑むと、下を向いて黙り込んだ。


修史さんは、何にも言わなかった。

ただただ黙っているだけ。




その後、目覚めたアスちゃんたち。


修史さんは、アスちゃんたちにはいつもの調子でいたけど、アスちゃんは私と修史さんとの間のなんともいえない空気に気付いたみたいだってけど、なんにも言わなかった。




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