能あるイケメンは羽目を外す
あっ……なんか嫌な予感‼

ダークなその笑顔に背筋がゾクッとした。

「ねえ、知ってた?ここの試着室、カップルでも入れるんだよ。楓が着替えるの無理なら俺が着替えさせてあげようか?」

妖しく光るその目に私は一歩後ずさった。

そんな提案いりません!

狭い試着室に陽斗と二人で入って、しかも着替えさせてもらうなんてあり得ないよ。

「駄目、駄目、絶対駄目~‼」

手の上の水着をぎゅっと抱えながら、私は真っ赤になって声を上げた。

「恥ずかしがらなくても良いのに。俺はもう楓の身体全部知ってるんだよ」

私が動揺するのを面白そうに眺めながら、陽斗が私だけに聞こえるように甘い声で囁いた。

「陽斗~‼」

……何で最初の夜の事思い出させるような事言うのよ!

恥ずかしい事言わないでよ!

「楓、可愛い。茹で蛸みたいに真っ赤になってるよ」
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