キミはすぐそば。
最終章 キミはすぐそば。
それから何度かアイナは廊下で中川君とすれ違うことが多くなった。

七月に入り、文化祭に向けての準備がはじまろうとしていた。
アイナのクラスもテーマを決め、ダンボールを集めて型どったり、集金して必要な物を買ったりして準備をしていた。

アイナは文化祭で行う公演に向け部活に参加することが多く、クラスに貢献することがあまりなかった。

(中川君や皆は頑張って準備しているのに私達演劇部員は申し訳ないな…。)

そう思いつつ、練習していた。月曜日、土日が開けて準備再開し、アイナ達はいつも通り部室に向かっていた。

アイナ達演劇部は特別棟三階にある視聴覚室で活動していて、同じ階には他に図書室と音楽室と国語資料室がある。

視聴覚室の隣は国語資料室なのだが、普段人気のないそこに中川君が立っていた。

(何…してるんだろう…。)

暫く見ていると向こうも気づいたのか目が合ってしまった。

「何…してるの?」
「部活あるから開くの待ってる。」

(え?ここで部活?)

「ここ、文芸部の部室なんだよ。月曜だけやってる。」

確かに見てみると扉の横には“文芸部”と書かれたプレートがかかっていた。

「中川君、文芸部なんだ。」
「あぁ、活動日が少ないからね。」

初めて知った、中川君の部活。
っていうか、入部の動機それなのか…w

そう思いつつ、アイナと中川君はそれぞれの部室へ入って行った。
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