Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
「俺は、1549番。ふっくんは?」
「俺は、1543番。」
一緒に来たのに番号が離れているのは、受付をするのに並んでいた際、途中で遼太郎がトイレに行ったためだ。
「1543年って、黒船来航だよな。」
隣でいきなりそう言い始めた二俣を、遼太郎は信じられないものを見るような顔で見上げる。
「黒船来航は、1853年だろ?」
遼太郎の指摘に、二俣は大きな目をぎょろりとさせて口を尖らせた。
「そうだっけか。何かなかったっけ、1543年…。」
「1543年は、ポルトガル船の来航。鉄砲伝来だ。」
「そう…!そうだよ、どっちも船が来たんだから似たようなもんだろ。」
「時代が全然違うだろ?300年も違うし。」
「じゃあ、1549年は何があった?チッ、チッ、チッ…。」
二俣は当てずっぽうで、自分も忘れていることを遼太郎に質問する。
「その年は、キリスト教の伝来だ。フランシスコ・ザビエルが来たんだよ。」
「おお!すげえじゃん、遼ちゃん!さっすが、愛の力があると違うねぇ~。」
「何言ってんだ。中学生だって知ってることだろ?」
と言いながらも、二俣が何のことを言わんとしているのか察した遼太郎は、顔を赤らめた。
「遼ちゃんがあんなに日本史頑張ってたのは、みのりちゃんのことが好きだったからだろ?」
「あれは、先生から個別指導をしたいって言われて…。」
「みのりちゃんも、遼ちゃんのこと好きだったから熱が入ったんだろうなぁ~。」