Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜



 ニヤニヤとして面白そうに、二俣は遼太郎を覗き込んだ。
 みのりと想いが通じ合ったことを二俣に打ち明けてから、二俣からはこんな風に幾度となくからかわれていた。


「言っとくけどな。先生の個別指導って、好きとかそんな余計なことが頭を過ることも許されないくらい、ものすっごく厳しかったんだぞ。」


と言いつつ遼太郎は、本当は指導の間、すぐ傍にいるみのりに対して、何度もドキドキして意識していたことを、二俣には隠していた。


「へぇ~、イチャついてたんじゃないわけか。」


「……!!! …俺が、いつ先生とイチャついてたよ!」


 遼太郎の声が本気になってきたので、二俣はクワバラとばかりに肩をすくめて、謝るそぶりを見せた。


 その時、周りの人たちから歓声が上がったので、遼太郎と二俣は顔を上げて電光掲示板へと目をやった。二人して表示された数字を目で追って、自分の番号を探す。


「1543…、1543…。お、やったぁー、俺は合格だぜ!遼ちゃんは?」


 二俣は遼太郎の答えを聞く前に、自分で遼太郎の番号を確認する。


「遼ちゃんも、合格!やったな!」


 二俣にそう言われても、遼太郎は大げさに喜ぶことなくただニッコリと笑った。


――これで、一安心だ…。


 これからはみのりと出かけるときには、自分が運転することができる。

 みのりには、助手席に座ってゆっくりしてもらいたい。そして、いつものように楽しい話をして、明るく優しい笑顔でいてほしい。その笑顔を思い浮かべて、遼太郎の心はキュンと絞られる。



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