Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜



「まめじゃないけど、しなくはないよ。」

「じゃ、LINEは?チェックしてる?」

「うーん…。どうだったかな?1日1回はしてると思うけど。」


 実は、大学生になって必要に駆られてLINEは始めたけれども、遼太郎はそういうSNSを使いこなすのが、いまいち苦手だった。

 だいたい、毎日大学で顔を合わせる者同士なのに、なぜそういうものでやり取りしなければならないのか…と、面倒くささの方が先に立ってしまう。


「じゃあ、どうして私がメッセージ送っても、返事をくれないの?」

「メッセージ?俺に?」

「昨日のだけじゃないわ。狩野くんって、いつも既読無視するよね。」

「既読無視?」


 そういうことに疎い遼太郎にとって、初めて聞く言葉だった。


「メッセージ読んでるのに、返信しないでそのままにしていることよ。」


 彩恵は自分の中に抱える不快さを、隠すことなくその言葉に表していた。

 言われてみて、遼太郎は思い返す。
 そう言えば、昨晩LINEをチェックしたときに、彩恵からメッセージが来ていたのを思い出した。けれどもその内容は、他愛もない事柄で、わざわざ返信するまでもないと思ったのだ。
 でも、それが彩恵は気に入らないらしい。


< 259 / 775 >

この作品をシェア

pagetop