Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
「まめじゃないけど、しなくはないよ。」
「じゃ、LINEは?チェックしてる?」
「うーん…。どうだったかな?1日1回はしてると思うけど。」
実は、大学生になって必要に駆られてLINEは始めたけれども、遼太郎はそういうSNSを使いこなすのが、いまいち苦手だった。
だいたい、毎日大学で顔を合わせる者同士なのに、なぜそういうものでやり取りしなければならないのか…と、面倒くささの方が先に立ってしまう。
「じゃあ、どうして私がメッセージ送っても、返事をくれないの?」
「メッセージ?俺に?」
「昨日のだけじゃないわ。狩野くんって、いつも既読無視するよね。」
「既読無視?」
そういうことに疎い遼太郎にとって、初めて聞く言葉だった。
「メッセージ読んでるのに、返信しないでそのままにしていることよ。」
彩恵は自分の中に抱える不快さを、隠すことなくその言葉に表していた。
言われてみて、遼太郎は思い返す。
そう言えば、昨晩LINEをチェックしたときに、彩恵からメッセージが来ていたのを思い出した。けれどもその内容は、他愛もない事柄で、わざわざ返信するまでもないと思ったのだ。
でも、それが彩恵は気に入らないらしい。