Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
けれども、遼太郎にとっては、絶対的な〝みのり〟という存在がいる以上、可愛いとかそうじゃないとか、気立てがいいとか悪いとか、そんなことはあまり関係なかった。
「それに…、あの先輩、あんまりいい噂ないよ?援交してるって言われてるくらいだから…。」
樫原もそう言って、遼太郎に忠告してくれた。それが援助交際なのかどうかは定かではないが、遼太郎が目撃した道子の行為は、もうそんな噂になって流れてしまっているということだ。
「……だからこそ、やめさせないと。知ってしまったからには、見て見ぬ振りできないよ」
「だからって、付き合うことはないだろ?遼太郎、お前分かってんのか?付き合うって、慈善事業やボランティアじゃないんだぞ。あの女とエッチできるかよ?」
佐山からそう言ってまくしたてられて、遼太郎は何も言葉が返せず、黙ってしまう。それでも、佐山の説教は止まらなかった。
「そんななまじっかな気持ちで付き合ったりなんかしてると、見境ないあのブスから本気にされて、そのうち逆に襲われるぞ!」
佐山の口から飛び出してきた激しい言葉に、側で聞いていた樫原も跳び上がった。
「…ちょっ!晋ちゃん!!声が大きいよ!!」
そう言いながら、樫原は学生が行き交うキャンパスに目を走らせ、今の言葉を聞かれていないか確かめた。