Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
「遼ちゃんに、会いたくて会いたくて……。会いたくて、おかしくなりそうだったの。」
やっと遼太郎にその本心を打ち明けると、切ない想いはもっと溢れて、みのりの目に涙が溜まって落ちる。
遼太郎は、何も言葉で応えられなかった。言葉の代わりにもう一度きつくみのりを抱きしめてから、ベッドの上に体を横たえさせた。
遼太郎に見つめられて、自分のすべてをその前に投げ出す時、この時のために生きてきたのだと思える。こんな状態を〝溺れている〟と言うのかもしれない。それでも、みのりは遼太郎のためになら溺れて、この命を投げ出していいとさえ思った。
会えなかった時間に降り積もった想いを、二人は思いとどまることなく表現して、愛し合い始めた。何度も思い返していた感覚を、じかに触れ合って確かめる。
その時、玄関のドアのチャイムが鳴った。二人は熱くなってきた息遣いのまま、行為を止めて見つめ合った。
「……誰か来る予定だったの?」
みのりの問いに、遼太郎は首を横に振る。
「誰とも約束なんてしてないし、……突然押しかけてくるヤツなんて、無視しとけばいいです。」
そう言いながらみのりの髪を撫でて、首筋から胸元へと唇を滑らせる。やっと訪れてくれたみのりとの時間を、誰にも邪魔されたくなかった。