Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
アパートに帰り着いたみのりは、荷物を放り投げてベッドへと倒れこんだ。
まだ胸が、ドキドキと激しい鼓動を打っている。何とかそれをなだめようと思うが、
『ずっと側にいたい』
という遼太郎の言葉を思い出すたびに、息が止まった。
――あんなことを言い出すなんて…。
自分のことを想ってくれているからこその言葉だとは、みのりにもよく分かっている。
けれども、遼太郎のためには、このままではいけない…。それは、歴然としている。
それをどうにかするための手段を考えると、心が切り裂かれて悲鳴をあげた。
「…どうすればいいの…?」
みのりはつぶやき、天井を見上げる。目尻から涙がこぼれ落ちて、耳を濡らした。
あまりにも重すぎて、みのり一人で判断してはいけないような気がしてくる。
しかし、誰かを頼ろうにも、遼太郎とのことを誰に相談すればいいのだろう。
石原と不倫をしていた時は、澄子がいろいろと相談に乗ってくれていたが、遼太郎とのことは、誰にも…澄子にさえも打ち明けられないでいた。
教え子と恋に落ちる…、ましてや12歳も年下の生徒を恋愛の対象にするなんて、不倫以上に許されないことのように、みのりには感じられた。
その許されないことを、当然誰にも話せるはずはなく……、遼太郎とのことは誰にも相談できず、みのりは自分で考えて、自分で結論を出すしかなかった。