転校生は幼なじみ。
「ふふっ、うまくいきましたね」
「花蓮、その顔悪役の顔だからやめとき」
「ううっ、やられた」
そのころ翔の隣の家では女子会が開かれていた。もっとも、女子会というよりは単なる脅しとも言えるが……
もともとこの海に行く旅行は女子だけで行く予定だったのだ。二人が予定を決めるということだったので任せたのが間違いだった。
二人の計画では海に行くのにわざわざ県外の海水浴場を選び、1泊して遊びつくそうということになった。また未央ちゃんが暴走したのかと思ったが、せっかくの夏休みだし贅沢してもいいよねと思っていると部屋が二つとられていることに気づいた。
「なんで二つも部屋が……」
「あぁ、それはあんたと花宮用ですから」
「……ふぇ?」
数秒と言わず数十秒に渡り思考が止まる。
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