ぼくのことだけ見てなよ
「青、好きなの?」
「え?あー、好きっていうか、落ち着くかな。まぁ、子供の時から青に囲まれてたから、これじゃないと生活できないんだよね」
「えっ?そうなのっ!?」
「ウソに決まってるでしょ」
「なっ…ひどいっ!」
「ひどくないよ。カンタンに信じる椿姫が悪い。って、こんな話するために、呼んだワケじゃないんだった」

なによ、ふっかけてきたのは美島のくせに!カンタンに信じるほうが悪いって…。

「椿姫、こっちおいで」
「や、ヤダよ!なんでベッドの上なのよ!」

美島が手招きしたのは、ベッドの上。自分はもう座っていて、となりをポンポンと叩いて、わたしを呼んだのだ。

「なに、変な想像してるの。ぼくが押し倒すとでも?」
「し、思春期の男子なんて、そんなことばっか考えてるでしょ!?」
「…誰と比べてんのか知らないけど、その辺のオトコと一緒にしないでくれる?」
「………」
「あー、もう。ぼくがなにもしないって言ってるんだから、素直に来なよ」
「やっ!ちょ!美島っ!!」

わたしが動かなかったのがイライラしたのか、美島は立ち上がるとわたしの腕を掴みベッドへ強引に座らされた。

「変な声出さないでよ」
「み、美島が悪いんじゃない!」
「あー、はいはい。ぼくが悪くてもなんでもいいからさ。せっかく椿姫が好きになってくれたんだから、ケンカみたいなことはしたくないんだけど」
「………」

美島が全部ふっかけてくるくせに…。でも、それを言えばまた言い合いになるだろう。と、オトナのわたしは静かにすることにした。

「ねぇ。いつから、ぼくのこと好きになってたの?」
「え?い、いいじゃん、そんなの!」
「ダメ、よくない。聞きたいんだから」

なんか、美島って女子みたい…。普通コッチが聞くセリフな気がするんだけど…。

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