あまりにも猟奇的な少女たち
炎上
都会での通学はつらい。山梨での社長令嬢時代が懐かしい。
玲子の日常は、電車通学を余儀なくされた。
玲子は憧れの自由が丘のマンションから、目蒲線沿線の専門学校への通学を
楽しむようになってきた。通勤のラッシュの喧騒とは逆方向への電車通学を選択しての
父のマンション選びはさすがである。
父の鉄道好きを疎んじた事もあったが、今となっては、良い思い出である。

今日は山梨への帰郷の旅路となる。 父は京王電車が好きだった。あの無制限にスピードアップする特急の駅通過が快感だったそうだ。 父の危篤の知らせにこの路線を選んだ。
自由が丘から、下北沢~明大前と乗継、高尾口まで特急、、、あわよくば 無人改札の富士急沿線まで、改札を通らずたどり着ける。

明大前のお気に入りのパン屋でピザトーストを購入し、急く気持ちを抑えつつ、 やっと空きだした調布駅から、端っこの席のベストポジションをゲットし、 色の違う座席で落ち着きを取り戻す準備を始めた。
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