溺愛ドクターは恋情を止められない

あきらかに小さく、心臓の手術を乗り越えてきた清春君には、これだけでも十分な運動だったのかもしれない。


「眠いのか?」


そのうち動作が鈍くなってきた清春君に、高原先生が声をかけると、清春君は私に引っついてきた。

驚いたけれど、きっとまだママの恋しいお年頃。
ずっと入院していたせいで、心も未熟だと聞いている。


「ここで眠ってもいいよ?」


投げ出した足の上に彼の頭を誘導すると、すぐに寝息が聞こえてきた。


「かわいい」

「そうだな」


先生は眠ってしまった清春君の顔を覗き込む。


「疲れたんだな。よく頑張った」

「はい」


一瞬、医者の顔に戻ったけれど……。


「松浦、ごめんな」

「なにがですか?」

「いや、色々とさ……」


それは恋人のフリまでしたこと?
< 146 / 414 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop