【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
社長がカチャリとドアを開ければ、自動で室内の明かりが次々に灯っていく。
内装のイメージは、古代トルコ。
以前、オスマントルコ帝国の宮廷を舞台にした海外のドラマシリーズにはまっていたことがあるけど、あの時に見た後宮の内装に似ている。
特に、花や草木をモチーフにした、美しい模様のペルシャ風の絨毯が目を引く。
部屋の奥にどんと鎮座する天蓋付きのキングサイズのベッドには、トルコブルーの上品なベッドカバーが掛けられている。
ドラマで見たまんまの、オスマントルコの後宮の世界が広がっていた。
「わぁ、本当にオリエンタルだ……」
ドラマの中では、皇帝と愛妾があのベッドの上で、めくるめく官能の一夜を……。
いやいやいや。
消えろ妄想!
一人で自分の妄想に突っ込みを入れつつ百面相をしている私に、社長が低い声で業務命令を下した。
「ボケっとしてないで、仕事を始めるぞ」
そういって渡されたのは、いつの間にかビジネスバックから取り出した、白い紙の束が挟んであるクリップ・ボードと四色ボールペン。
一センチは厚みがありそうな紙の束に視線を落とせば、室内の備品や掃除の状態などを調べて記入していく所謂『チェックシート』だった。