僕の彼女はお化けです (序章)
雪菜は少し表情を変えていった。

「なつみちゃん遼と同じ情報科志望だって」
ニヤニヤした表情、うぜえ…
なつみとは高坂の下の名だ。

「だ、だからどーしたんだよ」
やばい、今週一番嬉しい。

「あー、にやけてるぅ、遼も素直じゃのぉ〜」

「うるせぇよ!!なつみとかまじどーでもいいし、話したこともないから!」
教室中に響き渡る声で俺は言い放った。

びくん、と一瞬高坂の肩が震えたのがみえた。3秒ほど停止し、またカリカリとペンを動かし始めた。
うん、明らかに反応してる。

し、しまったぁあああ!!!

「な・つ・み❤︎」

「こ、このク⚪︎ッタレゆきながぁああああああああああああ!!!」

恥ずかしすぎてこの場にいられない、速攻荷物をカバンに詰め込んだ。

「もういい、帰る。ジュースもおごらん。」
急いで立ち上がり、ドアへ向かう。

「待ってよー!悪かったからさー!」
雪菜が追ってくる。これがいつもの日常というやつだ。

その時出口付近で高坂と目があったが、向こうが一瞬で目を逸らした。完全に嫌われたな…これが日常というやつ…なのか?
< 4 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop