空色canvas
「…えい!」
俺の話など聞いていないのか、今度は逆の頬に筆を押し付けてきた。
「おい!」
こいつ…一体何がしたいんだよ。
だけど彼女は悪びれた様子もなく、その後も俺の顔に絵の具をつけようとする。
その行動に半ばキレながら俺も傍にあった筆を取り、頬につけてやった。
彼女の頬が白く染まる。
すると彼女は嬉しそうに笑って、今度は俺の鼻にちょんっと絵の具をのせた。
ここまでくるともうイライラする気持ちを通り越して楽しくなってくる。
気付けば俺は笑って彼女と絵の具を付け合っていた。