空色canvas
8:影の想いと少女の心




「は…まじか?」



驚きましたと言わんばかり、目を見開いている圭介。

菜央のお粥のおかげなのか次の日には熱が下がっていた。


圭介にサヤのことを少しだけ話した。

俺が言ってた不思議な女の子のこと。


名前は城内彩耶で、この前“真実を確かめる”と言ったのは蒼井彩耶と名前が一緒だったから気になったんだと…

だけどそれが同一人物だとは言わなかった。


嘘であって嘘じゃない。

真実であって真実じゃない。




「なるほどな…だからあのとき蒼井さんの絵見て固まってたんだ?」


「ま…そういうこと…」



圭介はやっと納得できたというような顔で頷いていた。



< 167 / 258 >

この作品をシェア

pagetop