空色canvas
「蒼井さんは榛真が来るの待ってんじゃねぇの?何で来ないのか分からなくて気にしてんじゃねぇの?」
「………」
そうだ…
俺がサヤの秘密を知っただけでサヤは何も知らない。
自分が記憶をなくしたことも、俺が先生に話を聞いたこともサヤが知るはずないんだ。
「でもサヤにとって俺はただ絵を見に来る人の中の一人だよ。俺が来なくたってさほど気にしてないよ…」
ピシっ!
「いてっ!」
2度目のでこピンが飛んできた。
「なんだよ…」
「おまえいつからそんなに臆病になった?菜央ちゃんと別れてからか?」
「………」