空色canvas
彼女の言葉に何だか切なくなった。
本当にそれが彼女が空の絵を描く理由のような気がしたから…。
「ねっ!だから城の中のお姫様でしょ?」
「…んー…。お姫様かぁ?」
「もう!素直にそうだねって言えばいいんだよ!」
そう言って彼女は頬を膨らませた。
初めて見る彼女の怒った姿…。
風船のように頬が丸くなる。
「ぷっ……ふ…ははははは!」
「笑うなんてひどーい!」
子どものようにポカポカと俺の胸を叩く姿が可愛かった。