死んでもずっと友達だよ
「あんたたち、高校生はさぁ、きっと未来に期待しながら、生きてるのよね。

もしかして、夢とか希望とかあるの?

若いって、いいわね」




そう言って、夏希の母は、缶ビールに口をつけ、さみしそうに目を伏せた。




私はまだ、大人じゃないから、お酒なんて飲まないし、飲んでる人の気持ちもわからない。




でも、私の目の前にいる夏希の母が、自分が抱えている問題に耐えられなくて、お酒に逃げていることが私にもわかった。




〈 お酒なんて飲んでも、問題は何も解決しないのに、どうして大人はお酒を飲むのかしら?

もっと前向きに、明日がもっと良くなる方向に、生きていけばいいのに…… 〉




「夢ってのはね、お金に余裕がある人だけが見れるものなの。

毎日の生活に追われながら、夢は見れない……。

私の夫も、夏希も、世の中に絶望したから死んでしまったの……」
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