死んでもずっと友達だよ
夏希の日記
私は部屋の中で机に向かい、夏希の日記帳を開いた。




夏希は毎日、何を思い、何に絶望して自殺したのか?




私はそれを知り、夏希を供養して、夏希に自分が死んでしまったことに気づいて欲しかった。




〈 夏希、私たちは友だちだったけど、夏希はいつまでも私たちのグループチャットにいてはいけない存在なの。

生きている私たちと死んでしまった夏希が、同じ世界に存在してはいけないのよ 〉




私の頭の中に、夏希の明るい笑顔がよぎったとき、私の胸はチクリと痛んだ。




〈 残酷だけど、死んでしまったら、骨と灰になっておしまいなの……。

だから夏希、あなたは自分の死に気づいて 〉




私はそんなことを思ったあとに、日記帳に目を落とした。
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